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子供も食べやすい、免疫力UPの薬膳レシピ

山芋 グラタン 薬膳

公開日 2020年4月27日 最終更新日 2020年7月8日

以前書いた記事では、
未知の感染症などに
対抗するために
普段から免疫力を
高めておくことが大切だという
ことをまとめました。

<詳しくはこちらをご覧ください!>

今回は引き続き
薬日本堂漢方スクール講師・薬剤師
鈴木養平さんにお話を伺い、
漢方の考え方を取り入れた
食事=薬膳の
おすすめレシピをご紹介します。

薬膳というと
大人好みで少しクセがある
料理という先入観があるかもしれませんが
子供や家族みんなで
楽しめるメニューもたくさんあるそう!

定番れんこんきんぴらに松の実&クコの実をプラス

漢方薬 薬膳 薬日本堂 きんぴら クコの実
出典:薬日本堂情報サイト「漢方ライフ」
免疫力を高めるためには、
大腸の機能を整えることが大切。
漢方の考え方では
大腸と肺は密接につながっているので
肺の気を補いバリア機能を
強化する食材を使った料理を
いただきたいところです。

おすすめの食材は
白ゴマ、もち米、松の実、百合根、
落花生、牛乳、白きくらげ、ぎんなん、
杏仁、れんこんなど。

子供でも食べやすい!と
鈴木さんが太鼓判を押す料理は
「れんこんとクコの実のきんぴら」
です。

【材料】(作りやすい分量)
れんこん…200g
にんじん…150g
クコの実…15g
松の実(炒ったもの)…20g
白炒りごま…適量
ごま油…大さじ1
三温糖…大さじ1強
酒…大さじ2
薄口しょうゆ…大さじ1+1/2

【作り方】
1.れんこんは皮をむいて縦半分に切り、薄切りに。
薄い酢水(分量外)につけてアクを抜く。
にんじんは皮をむいて食べやすい大きさの薄切りに。
クコの実は水に浸して戻す。
2.フライパンにごま油をしき、
中火でれんこんとにんじんを炒める。
油がまわってしんなりしてきたら三温糖、
酒を加え、弱火にして火を通す。
薄口しょうゆを加えてひと混ぜしたら、
クコの実、松の実を加え、最後に白ごまをふる。

「れんこんは胃の働きを助け、
身体や肌に潤いを与えてくれます。
肺、大腸に潤いを与えてくれる
松の実は咳予防にも。
咳にはクコの実も有効です」

黒豆とくるみで作る、見た目も豪華なキッシュ!

キッシュ 薬膳 くるみ 黒豆 漢方薬 薬日本堂
出典:薬日本堂情報サイト「漢方ライフ」
生命力(腎)を養ってくれる
食材は、
黒豆、黒ゴマ、昆布、羊肉、シジミ、
パイナップル、栗、ハスの実、
豚肉、味噌など。

黒豆をたっぷり使った
「黒豆とくるみのキッシュ」は
おやつ感覚で食べられる
見た目も豪華な薬膳料理です。

【材料】(タルト型:直径21cm)
【黒豆煮】
・黒豆…80g(乾燥時)
A
・水…400ml
・甜菜糖…40g
・日本酒…大さじ1.5
・しょうゆ…大さじ1.5
・重曹…小さじ1

【クルミのキャラメリゼ】
・クルミ…20g(殻をむき半分に割っておく)
・甜菜糖…大さじ1
・はちみつ…小さじ2
・水…90cc

【タルト生地】
・小麦粉…100g
・無塩バター…55g
・塩…小1/2
・全卵…1個

【キッシュ生地】
・全卵…1個
・牛乳…130cc
・生クリーム…80cc
・塩胡椒…少々
・ナツメグ…少々


【作り方】
1.黒豆煮を作る。
Aを鍋にかけ甜菜糖が溶けたら火を止め冷やす。
冷やした1に黒豆を入れ、一晩冷蔵庫で寝かせる。
2.黒豆を炊飯器に入れ、おかゆモードで約30分炊き、
保温状態のまま置いておく。
(圧力鍋で炊いてもよい)
3.タルト生地の材料を混ぜ、
型に張り付けて底面にフォークで穴を空け、
オーブンシートを敷き重石を乗せる。
予熱180℃のオーブンで25分焼く。
4.小鍋に水と甜菜糖を入れて溶かし、
はちみつ、くるみを加え、
強火で一気に全体を混ぜつつ絡める。
5.焼き上がったタルト生地に2の黒豆を乗せ、
混ぜ合わせたキッシュ生地を流し入れ、
その上にくるみを乗せ、
予熱180℃のオーブンで25分焼く。

「黒豆とくるみは腎の働きを高め、
滋養強壮が期待できる食材。
慢性の咳、喘息にもいいとされています」

子供が大好きなグラタンは山芋でとろとろに

山芋 グラタン 薬膳
出典:薬日本堂情報サイト「漢方ライフ」
肺と腎、ダブルの気を
整えてくれる、
一石二鳥の料理も教えてもらいました!
おすすめの食材は、
山芋、鴨肉、ニラ、さくらんぼ、山椒、
ナマコ、干しぶどう、くるみなど。

山芋は漢方薬の原料としての
名前を「山薬(さんやく)」といい、
滋養強壮効果が高い食材です。
胃腸を強化し、
潤いを補ってくれます。

山芋は「ヤマイモ科」に
属しているイモの総称で、
日本原産のもの。
スーパーでは主に大和芋などが
販売されています。

長芋は中国由来の外来種で、
栄養価にそれほど違いはありませんが
山芋のほうが粘り気が強く
食べごたえがあります。

「百合根と山芋のグラタン」は
山芋と、肺を潤してくれると
言われる百合根がたっぷり入っています。
ホワイトソースは
小麦粉の代わりに
山芋でトロミづけ!

【材料】(2人分)
・百合根…1個
・玉ねぎ…1/4個
・マッシュルーム(白)…2個
・ベーコン(薄切り)…50g
・山芋…30~50g
・牛乳…200㏄
・塩…少々
・とろけるチーズ…適量

作り方
1.百合根は1枚1枚バラバラにし、
沸騰した湯で2分程度ゆでる。
玉ねぎ、ベーコン、マッシュルームは薄切りにする。
2.フライパンにベーコンを入れて火にかけ、
油が出るまで炒める。玉ねぎ、
マッシュルームを加えてしんなりするまで
炒めたら、牛乳を注ぎ入れる。
3.2が温まったら、皮をむき、
すりおろした山芋を加え、
とろみがつくまで加熱する。
4.百合根を加えてひと混ぜし、
塩で味を調えたら、グラタン皿に入れ、
チーズをのせ、オーブントースターで
色づくまで焼く。

「山芋は長芋に、
百合根は豆腐に替えても大丈夫です。
薬膳料理でも、こんな洋風レシピなら
お子さんも喜んで食べてくれるのでは?」
身体にいいから、と
子供が食べ慣れない料理や
食材を頑張って取り入れるより、
「食べやすい」
「楽しめる」
料理をうまく選べば
続けていけるのではないでしょうか?

みなさんも、無理のない範囲で
薬膳料理を試してみてください!


取材協力/薬日本堂

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